VSTインストゥルメント(VSTi)とは、シンセやドラムなどの楽器のプラグインのことです。VSTに対応した音楽ソフトで使用することができます。
たいていのプラグインには、VSTだけでなく複数の規格のものが用意されています。ここではそれぞれのプラグインの対応規格も掲載しているので、参考にしてみてください。
VSTエフェクトのほうは以下の記事にまとめています。
- オススメのVSTインストゥルメント(VSTi)
- Komplete Start Free(NATIVE INSTRUMENTS)
- SampleTank Custom Shop(IK MULTIMEDIA)
- Syntronik Free(IK MULTIMEDIA)
- Guitar Harmonics Essential & Alto Glockenspiel Essential(STEINBERG)
- Free Products by TAL(TAL Software GmbH)
- Synth1
- Dexed(DIGITAL SUBURBAN)
- Ample Guitar M Lite II & Ample Bass P Lite II(AMPLE SOUND)
- BD-808 & BD-909(SYNSONIC)
- VSTプラグインの使い方
オススメのVSTインストゥルメント(VSTi)
Komplete Start Free(NATIVE INSTRUMENTS)
for Win&Mac(64bit)
16のソフトシンセと2つのエフェクトのパッケージです。6GB、2,000ものサウンドが含まれています。
「Kontakt 6 Player」「Reaktor 6 Player」「Guitar Rig 6 Player」といった同社の代表的なインストゥルメントのフリー版が使えます。
ダウンロードにはNative Accessを使用します。
SampleTank Custom Shop(IK MULTIMEDIA)
for Win&Mac(64bit)スタンドアロン / VST / AU / AAX
ソフトサンプラーの代表的ソフト、SampleTankのフリー版です。ハイクオリティーな楽器が50個(4GB)付属しています。
ダウンロードにはIK Product Managerを使用します。
Syntronik Free(IK MULTIMEDIA)
for Win&Mac(64bit)スタンドアロン / VST / AU / AAX
ROLAND、YAMAHA、MOOG、OBERHEIM、SEQUENTIAL CIRCUITSといったビンテージシンセのサウンドをモデルにしたソフトシンセ「Syntronik」のフリー版です。
製品版と比べるとプリセットが大幅に削られているものの、機能や期間の制限なく使用することができます。
リンク先の画面下に詳細が書いてあります。
Guitar Harmonics Essential & Alto Glockenspiel Essential(STEINBERG)
for Win&Mac(64bit)VST / AU / AAX
ギターのハーモニクス奏法を再現した「Guitar Harmonics Essential」と、通常のグロッケンより1オクターブ低いアルトグロッケン音源の「Alto Glockenspiel Essential」が無償で配布されています。
リンク先の画面一番下の「Free Instruments」のところにあります。
Free Products by TAL(TAL Software GmbH)
for Win&Mac(32bit / 64bit)VST / AU / AAX
TALでは高品質なプラグインをフリーで提供しています(有料版もあり)。
インストゥルメントでは、バーチャルアナログシンセ「TAL-Elek7ro」、その改良版である「TAL-NoiseMaker」、アナログベースシンセサイザー「TAL-BassLine」、ROLAND JUNO-60のオシレーターとフィルターをモデルに作られたポリフォニックバーチャルアナログシンセ「U-NO-62」がラインナップされています。
Synth1
for Win&Mac(32bit / 64bit)VST / AU
国産のソフトウェアシンセサイザーです。オシレーター、フィルター、エンベロープ、LFO、アンプと、一般的なシンセの構成になっているので、シンセの音作りを学びたい人にもおすすめです。動作が軽いので使いやすいです。
Dexed(DIGITAL SUBURBAN)
for Win&Mac&Linux(32bit / 64bit)VST / AU / LV2 ※LV2はLinuxのオーディオプラグイン規格です。
Dexedは、FM音源を搭載した歴史的なシンセサイザーの名機YAMAHA DX7をモデルにしたソフトシンセです。
FM音源特有のシャープで金属的な響きがしっかり再現されています。
プリセットも充実しているので、一から音作りをしなくてもすぐに曲に活用できます。
Ample Guitar M Lite II & Ample Bass P Lite II(AMPLE SOUND)
for Win&Mac(32bit / 64bit)スタンドアロン / VST / AU / AAX or RTAS
この2つのプラグインは、アコースティックギターのマーティン(MARTIN)D-41と、フェンダー(FENDER)プレシジョンベースをモデルに作られたものです。非常にリアルな音質で、これがフリーなのかと驚きました。
製品版と比べると、音質や音域、奏法に制限があります。まずはフリー版を使ってみて、足りないところがあるようでしたら製品版の購入を検討してみるといいと思います。
BD-808 & BD-909(SYNSONIC)
for Win&Mac(32bit / 64bit)VST / AU
歴史的名機として名高いROLANDのリズムマシンTR-808とTR-909。いまだに多く使われるこれらの音色のうち、キック(バスドラム)に焦点を絞ったプラグインです。
アクセント、ディケイ、チューンなどのパラメーターを備えており、キックのサウンドを細かくエディットすることができます。
リンク先のサイトについてはご自身の責任においてご利用ください。
VSTプラグインの使い方
Win→インストーラー付きのものは、ファイルを実行した後、プラグインをどこに入れるかについてのダイアログボックスが出てくると思うので、そこでお使いのDAWを選択してください。
インストーラーが付いていないものは、ダウンロード後解凍するとdllファイルが出てくるので、それをProgram Filesにあるお使いのDAWのフォルダの中にあるVstpluginsというフォルダに入れてください。
Mac→インストーラーが付いていないものは、ライブラリ→Audio→Plug-Ins→VSTに解凍したファイルを入れると使用できます。
32bit版のプラグインの64bitへの変換ついて
フリーで配布しているプラグインの中には、32bitオンリーのものがあります。
現在のパソコンは64bitが主流になってきて、最近のDAWもそれに合わせて64bitに最適化されたものがほとんどです。
32bitバージョンを用意してあるDAWや、32bitプラグインを64bitでも使えるようにする変換ツールをあらかじめ搭載しているDAWもありますが(STEINBERGのVST Bridgeなど)、そう遠くないうちに32bitバージョンはなくなるでしょうし、変換ツールでもうまく動作しないものもあります。
個人的には32bitバージョンはもう切り捨てて、64bitオンリーにしたほうが、安定性を考えてもいいのではないかと思います。
もし、どうしても使いたいプラグインが64bitに対応していなくて、なおかつ備え付けの変換ツールでもうまく動作しないという場合は、シェアウェアですが「jBridge」というツールを試してみるのも手です。
デモバージョンがあるのでまずはそれで試してみて、うまくいったら画面下のBuy Nowから購入しましょう(支払いはPayPal)。
Windows版は14.99€(約2,000円)で、Mac版はベータバージョンなので9.90€(約1,300円)になります。
→jBridge(for Win)
→jBridge(for Mac)
VST以外のプラグインについて
プラグインにはVST以外にもいくつかの規格があります。
たいていのDAWはVSTに対応しているのですが、APPLE LogicとAVID Pro Toolsは、それぞれAU(Logic)とAAX(Pro Tools)にしか対応していないので注意が必要です。Pro ToolsにはRTASというプラグイン規格もあるのですが、Pro Tools 11以降はサポートされなくなりました。
お使いのDAWがどの規格に対応しているかチェックしておきましょう。
ちなみにVSTに対応しているからといって、Windows版のVSTプラグインをMacで使うことはできません(その逆もしかり)。