簡単にボーカル抽出/除去! – PhonicMindの使い方【カラオケなしで抜き出し可】

スタジオでレコーディングするバンド
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曲からボーカルだけを抜き出すという技術はかなり前からありましたが、それらは基本的に位相反転の原理を使ったもので、ボーカルありの曲とそのインスト(カラオケバージョン)が必要でした。

その後技術が進歩し、ついにインストがなくてもボーカルを抽出できるソフトが一般向けに登場しました。

今回は、ボーカル抽出がオンラインでできるPhonicMind(フォニックマインド)について紹介します。
ちなみに1曲3.99ドルかかります(450円程度。まとめ買い割引もあり)。
※現在はサブスクになり、月額9.99ドルからになります。

ボーカル抽出をしたい理由

ボーカル抽出を必要としている人の理由はさまざまだと思います。
市販曲のボーカルを抜き出してアレンジしてみたい、カラオケ練習用にインストのみのバージョンがほしい、DJをやっていて曲の抜き差しやリミックスに役立てたい、MCバトル用のビートを作りたい、等々。

私の場合は、友人のバンドの曲をリミックスして友人に渡そうと思ったものの、昔作った曲なのでパラデータがなく、ボーカルだけを抜き出す必要があったからです。

この1曲のために数万円もするボーカル抽出ソフトを買うのはなあ、と思っていたところ見つけたのが今回紹介するPhonicMind。ボーカル抽出というニッチな需要にもかかわらず、そのための安価なサービスがあるとは本当に便利な世の中になったものです。時代に感謝。
高いソフトを買って、ボーカル抽出をしたい人向けのビジネスでもやろうかと考えていたのですが、やらなくてよかったです(笑

そのほかのボーカル抽出ソフト

今回紹介するPhonicMindはオンラインアプリですが、単体のアプリケーションとしてパソコンにインストールするタイプのものもあります。

・RX 11(iZotope)※Standard以降のグレードに付属するMusic Rebalanceを使用する

・VOXLESS(AUDIOSOURCERE)

・XTRAX STEMS(AUDIONAMIX)

高精度なボーカル抽出を求める人や大量の曲を処理する必要がある人は、これらのソフトをチェックしてみてください。

iZotope RXのMusic Rebalance(ミュージック・リバランス)を使えば、曲の構成要素を分離して出力することができます。ボーカルだけ抜き出したいときは、Vocal以外のBass、Percussion、Otherの値を最小にしてRenderをクリックすればOK。実際に試してみましたが、精度はかなり高いです。
De-reverbを使うことで、リバーブ成分の除去もできます。

iZotope RXのMusic Rebalance

PhonicMindを使ってボーカル抽出してみた

PhonicMindは、AIを使ったボーカル抽出サービスです。
AIが曲を解析し、ボーカルだけでなくドラム、ベース、その他の楽器に分けて書き出すこともできます。

AIは強化学習を繰り返すことで、精度に磨きをかけているようです。

 

PhonicMind-TRY IT NOW

まずはPhonicMindトップページの「TRY IT NOW」をクリックし、曲をアップロードします。
ファイルの容量は100MB以内で、拡張子はmp3、aac、wma、flac、wav、aiffがアップロード可能です。

 

PhonicMind-プレビュー

アップロードすると曲が解析され、パートごとに分割された状態で表示されます。

プレビューでは曲の一部だけを聴くことができます。
左側にある各トラックのボリュームを使って抜き出し具合をチェックして、OKなら「CHOOSE PLAN」をクリックしましょう。

ここに元曲と各トラックを抜き出したものを載せることができればいいのですが、なにぶん人の曲なもので載せられず申し訳ないです。プレビューは無料で簡単にできるので、興味がある方は試してみてください。

 

PhonicMind-プラン

プランは、Single、Basic、Pro、Extremeの4つから選ぶことができます。
今回は1曲だけ抽出したいので、Singleを選択しました。

Single以外のものは、下に書かれている数字が実際に支払う額です。
Basicは5曲で11.95ドル、Proは10曲で19.99ドル、Extremeは20曲で29.79ドルになります。

追記(料金について)

PhonicMindのサイトを確認してみたら、いつのまにやら支払いがサブスクリプションオンリーになっていました。
BASICプランが月額9.99ドルで、PROプランが月額14.99ドルです。ボーカルや楽器の抽出をサブスクで使いたい人ってどれだけいるんだろう……。
サブスクはいつでもキャンセルできるようなので、ボーカル抽出したい曲が数曲たまってから使うのがいいのではないでしょうか。

 

PhonicMind-支払い

支払いはクレジットカードかPayPalになりますが、PayPalを使うことをおすすめします。
この手の海外サービスではPayPalを使うのが一番安全です。

この日のレートでは3.99ドル=448円でした。

 

PhonicMind-サインアップ

支払いが終わるとサインアップの画面に移行します。
名前とEメールとパスワードだけのシンプルなアカウント登録です。

 

PhonicMind-フルコンバージョン

My Filesから先ほど解析した曲を選択すると、最初と同じプレビュー画面が表示されます。
この状態でダウンロードをしても、プレビュー範囲しか落とせません。

「PERFORM FULL CONVERSION」をクリックして、曲のすべてを解析します。

ちなみにアカウント登録をすると、画面右上にアカウント名と赤いマイクのアイコン、そしてその隣に購入した曲の数のクレジットが表示されます。
私の場合は1曲だけ購入したので1と表示されていますが、これがたとえば5曲分買った人なら5と表示され、曲を解析するごとにクレジットが減っていきます。

 

PhonicMind-ダウンロード

解析が終わったら「Download」をクリックします。

今回はボーカルだけでよかったのですが、せっかくなので全部入りのステム(楽器ごとに分かれているタイプ)を落としておきました。ファイルのタイプは一番音質がいい可逆圧縮のflacを選択。この中でいうとStems.flac.zipです。

PhonicMind-ステムファイル

ダウンロード完了!

まとめ

PhonicMindは海外サイトなのですが、曲の解析も支払いもサクッと行うことができました。
ボーカル抽出をしてみたいけど高額のソフトを買うのはちょっと……、という人にぴったりなオンラインサービスです。
ぜひチェックしてみてください。

PhonicMind公式サイト