長年使ってきたMacが壊れました。
iMac 21.5インチ Late 2009。
前から液晶が少しチラつくことがあったのですが、ある日画面が真っ暗に。
ヤバい、Time Machineでバックアップを取ったの何か月も前だ……、と焦ったのですが、電源が切れたわけではなく中身は無事のようで、本体の裏にある電源ボタンを連打するとほんの一瞬(0.5秒くらい)だけ画面が表示されることが判明しました。
そこでその一瞬のあいだにちょっとずつマウスカーソルを動かし、メニューバーの右のほうにあるTime Machineの「今すぐバックアップを作成」の位置まで持っていき、なんとかバックアップを作成することに成功。
左手で電源ボタンを連打し、右手でマウスをちょっとずつ動かす。いったい自分はなにをやっているんだろうと思いました(笑
その後液晶は一旦復活したのですが、また真っ暗になり、そして現在はまたまた復活して一応使えるようになりました。とはいえまたいつ真っ暗になるかわからないので、この機会に買い換えることに。なんせ2009年のものですからね。スペック的にもう限界も来ていました。
Mac miniという選択
次になにを買おうかと考えたときに、最初に思いついたのはiMacの現行版です。今までもiMacを使ってきたのでその流れという感じで(つい最近iMacの最新版が出ましたが、Mac miniを買ったのはそれよりも前です)。
ただ自分のMac遍歴を思い返すと、iMac Late 2009の前に使っていたiMac G4 フラットパネル(大福マック)も液晶の不具合で買い換えたという経緯があり(→過去記事)、一体型は液晶が故障するともうお手上げというのを十分思い知ったので、今回は選択肢から外すことに。故障するころにはとっくに保証期間も過ぎていますし。
APPLEがパソコンの中では力を入れているっぽいノート型に関しては、持ち運ぶことがないですし、曲作りにはやはり大きい画面を使いたいのでこちらも却下。
そして候補に上がったのが、2018年暮れに発売したばかりのMac miniです。
Mac miniをカスタマイズ
Mac miniはAPPLE公式サイトでは、クアッドコアのi3版と6コアのi5版の2種類があります。
とはいえCPUやメモリをカスタマイズしていくと結局値段は同じになります。
オプションを付けないいわゆる「吊るし」から選択する場合はこのどちらかで、という意味で用意されているものだといえます。
今どきのCPUで重要なのはCPUの種類やクロック数よりも、どの世代かということであり、i3とはいえ第8世代のプロセッサならDTMをやるにはまったく問題はないのですが、余裕を持つに越したことはない、ということでここはi5を選択。
メモリは通常8GBのものを16GBに増設。これに関しては快適な音楽制作のために必須かなと思います。
オプションでメモリを増設すると高いので、自分でメモリを交換するという方法もあるようですが、新品のMacを開けて増設する勇気が出ず、結局増設した状態のものを買うことに。
ストレージは、今回のMac miniではハードディスクは採用されず、すべてSSDになっています。
i5版だと通常は256GBなのですが、今まで使っていたMacのハードディスクが500GBだったので、中身をそのまま入れられるかなと思い、増設して512GBにしました。
計180,144円……高い。
これがWindowsパソコンなら……いや、やめよう。
実際にはこれにAppleCare+ for Mac miniの11,660円がプラスされています。
保証が通常の1年から3年に伸びるこのAppleCare+。Mac関連で修理に出したことがないので恐らく使わないだろうなと思ったのですが、1万ならまあいいか……と、高額商品を買うときにありがちな金銭感覚の麻痺によりポチってしまいました。
・追記
予想通りAppleCareを一切使うことなく保証期間は終了しました。
旧Macから新Macへのスペックの変化
旧Mac
・プロセッサ:3.06GHz Intel Core 2 Duo
・メモリ:12GB 1067MHz DDR3
・HDD:500GB
・グラフィックス:NVIDIA GeForce 9400 256MB
新Mac
・プロセッサ:3GHz Intel Core i5(6コア)
・メモリ :16GB 2667MHz DDR4
・SSD:512GB
・グラフィックス:Intel UHD Graphics 630 1536MB
ディスプレイにはHP ENVY 27s 27インチ 4Kを選びました。
こちらは別の記事で紹介する予定です。
背面ポートは充実
DTMには、オーディオインターフェイスやMIDIキーボード、DAWの認証のためのUSBドングルなど、さまざまなUSBデバイスが使われます。
Mac miniには6つのUSBポートが搭載されていて、周辺機器の接続に余裕を持って対応することができます。
ただし6つのうちType-A端子(一番よく使われている形状のUSB端子)は2つだけで、残りはType-C(Thunderbolt 3)です。
そのためType-A端子のものが3つ以上ある場合は、変換コネクタを使って接続する必要があります。
そのほかには有線LAN用のEthernet、ディスプレイ出力用のHDMI 2.0、音声出力用の3.5mmヘッドフォンジャックです。
DTM関連の動作について
Mac miniの初期設定で思いきりつまづいたのですが、まあそれは別の機会に話すとして、メインであるDTM関連についてです。
Cubase 8.5がMojaveに対応していない
Mac mini(2018)の現在のデフォルトOSは、バージョン10.14.3 Mojave(モハベ)ですが、STEINBERGのサイトを見ると、私が旧Macで使っていたCubase 8.5は対応していないようです。
まあたぶん大丈夫だろう、とそのままインストールしてみると、特に問題なく起動しました。
ただオーディオファイル読み込み時に、試聴プレイヤーが表示されず音を確かめることができません。さらにそのときウィンドウサイズを変更しようとすると下のほうに大きな余白ができてしまいます。
音は直接元ファイルで確かめて、ウィンドウはサイズをいじらないようにすることによって普通に使うことはできますが、やはり面倒くさいです。少し使ってみて気づいた不具合なので、もしかするとほかにもあるかもしれません。近いうちに最新版のCubase 10に移行せねば。
パソコンを買い換えるとこういうことが起こるんですよね。本体以外にもソフトのバージョンアップにお金がかかるという……。
よく使っているPhotoshop Elements 14、こちらもMojaveに対応していないものの一応使えるソフトなのですが、カンバス外のバウンディングボックス(マウスを使って画像のサイズ変更や回転などができる白い枠線)が表示されないなど、地味に不便です。おまけに動作が不安定で虹色くるくるが出やすいです。
Windowsなら最新の10でも使えるのに、Macだとバージョン10.11ですら動作保証外ってシビアすぎやしませんか。Mac OSなんて見た目たいして変化ないのに!
……すみません、取り乱しました。
動作はサクサク……というほどでもないような
話をDTMに戻して、Cubase8.5についてです。これだけパソコンの性能がアップしたからには一瞬で立ち上がるはず、と思ったのですが、わりと時間がかかります。
Mojaveに最適化されていないからかもしれませんが、Cubase 10にしたところであまり変わらなそうな予感。
もちろん前より速くはなったのですが、その差をそこまで実感できないのは、もしかすると旧Macが意外と健闘していたということかもしれません。メモリを12GBに増やしていたのがよかったのかも。みなさん、メモリは大事です。
インストゥルメントやエフェクトについては、一瞬とはいわないものの、ストレスなく起動や音色チェンジすることができます。
iZOTOPE Ozoneのマキシマイザーも、CPU負荷の高いIRC IIIモードを遅延なく使えます。
今まではプラグインを使うのにも、このスペック(iMac late 2009)じゃ厳しいかなー、と断念することもあったのですが、新Macになったことでそういった心配はしばらくする必要がなさそうです。
ひとつ心配な点としては、負荷の高そうな作業をしたときに本体の発熱が結構あることです。
かなりコンパクトなボディなので、排熱に関しては不安ありです。夏とか大丈夫かな。
まとめ
Mac miniとDTM関連の動作については大満足、というほどでもなく、まあこんなものかなというくらいなのですが、なにせ使っているソフトがMojaveに完全対応しているわけではないので、その辺をアップデートするとまた評価も変わってくるかな、と思います。
最新のM4チップを搭載したMac mini。速さは正義です。