ダンスミュージックの王道にして覇道といえばハウスミュージック(個人の意見)。
そのダンサブルなドラムパターンは、ポップスなど他ジャンルに取り入れられることも多いです。
今回は、ハウスのドラムの基本パターンを紹介します。
ハウス(House)のドラムの特徴
ハウスのドラムを特徴付けるのは、なんといっても4つ打ちキックです。ドンドンドンドンと4拍子の拍頭にキック(バスドラム)を配置します。
そして裏拍のオープンハイハットも定番のパターンです。
BPMは120〜130。ただし派生形も非常に多いため、それに捉われないテンポのものもあります。たとえば少し前に流行ったトロピカルハウスなどは、BPM115前後とゆったりしたものになっています。
音色の定番はROLAND TR-909。80年代前半に発売された伝説のドラムマシンです。
909はルーツにして定番すぎるがゆえに、現在ではそこまで使われてはいないのですが、リッチー・ホウティン(Richie Hawtin)aka Plastikmanのように、909の可能性を追求し続けるアーティストもいます。
ハウスのドラムパターン
ハウス 909系 その1
4つ打ちキックに裏拍のオープンハイハット、音色はTR-909。これぞハウスという感じのパターンです。
スネアの代わりにハンドクラップを使うのも定番です。
ハウス 909系 その2
その1ではハイハットは16分で打っていますが、16分で刻まないパターンも多いです。
また、このサンプル音源のように、スネアドラムを散らしてノリを作るのもよく使われる手法です。
ラテンハウス
ハウスのビートは、ラテン系のパーカッションと非常に相性がいいです。
ここではシンプルなハウスビートに、コンガとシェイカーを絡ませてあります。
パーカッションのパートは、サンプルパックを使って実際に演奏しているものを取り入れると、さらにグルーヴィーになるのでオススメです。
ディープハウス
派手すぎないサウンドで叙情的な雰囲気があるディープハウス。
ドラムパターン自体はほかと大きく変わりませんが、裏拍のオープンハイハットの音色がおとなしめな印象です。ハイハットではなくシェイカーで代用されることもあります。
あとはキックも硬質で、ドンドンというよりかはドッドッという感じですね。もちろん例外はあるので、必ずしもそうとは限りませんが。
DJプレイを前提とした曲作りの方法
自分の曲をクラブでDJにかけてもらいたい、という方は、曲をつなぎやすいようにイントロとアウトロをビートだけにしたり、中盤にキックを抜いたところを用意したりするなど、DJが使いやすい構成にするといいでしょう。
あとは、曲のBPMをそのジャンルの平均的なものにすることも重要です。
BPMが速すぎたり遅すぎたりすると当然つなぎにくくなりますし、前後の曲にBPMを合わせる場合、曲の印象がかなり変わってしまい、狙い通りの音を届けられなくなってしまいます。