ハードディスク(HDD)を捨てるには物理的破壊が一番安全

ハードディスクの解体
当サイトには広告・プロモーションが含まれています

パソコン関連の整理をしていると、昔買った外付けのハードディスクドライブ(HDD)を発見。
もう使わないので捨てようと思ったのですが、簡単に捨てられないのが情報の詰まったハードディスクの困ったところ。

というわけで今回はハードディスクの捨て方についてです。

中身を復元されないように消去しようとするも失敗

ハードディスクケース

今回捨てるのは昔のMacで一時使っていた外付けのハードディスクドライブと、その中身のハードディスク。たしか秋葉館で買ったような記憶があります。

外付けのケースだけでも使えるかなと思ったのですが、このケースはFireWire専用です。しかもたぶんFireWire 400。さらに接続方式がIDEで中身がたった250GBという、もはやどう考えても売れるわけもなければ使い道もありません。

FireWire自体、前に使っていたiMac Late 2009でもかろうじてポートがひとつあるだけで、2012年よりあとに出たMacには搭載されておらず。元々APPLEが作った規格なのに……。

というわけで躊躇なく捨てることに決めました。
そこで問題になるのがデータの消去法。

まずはMacのディスクユーティリティから消去を選択して、セキュリティオプションで最も安全とされている「データを7回上書き」をやってみたものの、いつまで経っても終わらない、というか消去が進行している様子がありません。
キャンセルもできないので、しょうがなくケーブルを引っこ抜いて強制的に終了させました。

結局ハードディスクに物理的に損傷を与えることに

ソフトウェアを使ったハードディスクの消去に失敗してしまったので、しょうがなくハードディスクの中身を物理的に傷つけてから捨てることにしました。

というか前にハードディスクを大量に捨てたときもその方法を使ったので、今回もはじめからそうすればよかったような気がします。

まずはケースを外して中身を取り出します。

ハードディスク-1

ハードディスクのフタを外すには、プラスドライバーではなくトルクスドライバーという特殊なネジ回しが必要です。フタを留めているネジのサイズはT8。
内部にはT6やT5のネジも使われています(ハードディスクのメーカーによって異なります)。
ちなみにトルクスは「T」のあとの数字が増えるほどネジ頭のサイズが大きくなっていきます。

トルクスドライバー

はじめてハードディスクを開けようと思ったときに、ハードディスクの分解にはトルクスの8と6が必要という情報を得て、ちゃんとしたトルクスドライバーを買ったのですが、その後テレビのリモコンの分解をするときに別のサイズのトルクスドライバーが必要になって、結局いろいろな種類のドライバーがセットになっているものを買いました。


私が買ったドライバーセットです。
トルクスはT4、T5、T6、T7、T8、T9、T10、T15、T20が付いています。
感想としては、最初からこちらを買っておけばよかったなと。どうせ頻繁に使うものではないので、多少使い勝手が悪くてもそれほど問題ではないですし。

 

話を戻してハードディスクについてです。

ハードディスク-2

フタを外したこの状態で、カッターやマイナスドライバーなどでプラッター(円盤)に傷をつければいいのですが、ハードディスクの容量によってはプラッターが複数枚重なっていることがあります(このハードディスクは250GBのもので一枚だけですが)。

そこでプラッター自体を取り外す必要があるわけですが、前にどうやって取り外したかをすっかり忘れていることに気づきました。たしかヘッド部分を取り外さなければいけなかったような……。

というわけで表裏と目につくところにあるネジを外し、ヘッド部分をすべて取り除きました。

ハードディスク-3

実際はここまでスカスカにする必要はありません。プラッターと重なる部分だけで大丈夫です。

最後にプラッターを押さえつつ真ん中のネジを取れば、プラッターを取り外すことができます。
前に分解したハードディスクでは、プラッターの真ん中のネジが、中央部分を取り囲むように複数あった気が。メーカーによってこの辺は変わってくると思います。

ハードディスクのプラッター

取り外したプラッター。鏡のように美しい。
複数枚あればオシャレなインテリアのパーツとして使えそう(笑

プラッターを取り外したら、あとはその表面に傷をつけます。
ハードディスクをハンマーで叩けば粉々に砕け散るという話をどこかで聞いたことがあるのですが、実際はめちゃくちゃ頑丈で思いっきり叩いても砕ける気配すらないです。

ドリルで穴をあけるのが一番いいのでしょうが、カッターで表面に傷をつけるだけでも十分だと思います。

カッターでプラッターに傷をつける

傷だらけのプラッター

実際にはドリルで穴をあけたとしても復元できる可能性があるようですが、超重要機密を握っていて、普段から企業スパイに狙われているような人でもなければそこまで心配する必要はないでしょう。

まあそれを言ってしまうと、そもそもゴミとして捨てたハードディスクを何者かが持ち去って、そこからデータを復元しようとする可能性はまずないですし、さらに言うと「だったらそのまま捨てたって大丈夫じゃん」ということになり、この記事の意味がなくなってしまうのですが(笑

ハードディスクを壊してから捨てることで、少なくとも誰かが持っていってデータを悪用するのでは、という不安は解消されるでしょうし、その点において意味はあるはずです。

あとは各地域のゴミ出し方法に従って廃棄(不燃ゴミや金属ゴミなど)するわけですが、データ流出の不安を解消するちょっとしたアイディアとして、プラッターとハードディスクの筐体を別々の日に出すというのをオススメします。

仮に巡り巡って捨てたプラッターが誰かの手に渡ったとして、まずそれをハードディスクの中身のプラッターであると認識するかどうかという問題があり、プラッターだと認識したところで、誰が捨てたかわかっていてその中身に価値があると確信しない限り、表面に傷のついたプラッターからデータをわざわざ復元しようとはしないでしょう。

まあそれを言ってしまうと(以下略

 

ハードディスクを壊して捨てることに、意味があるのかないのか自信がなくなってきました(笑
まあめちゃくちゃ手間というわけでもないので、ちょっとした不安がなくなるならやる価値はあると思います。
いや、絶対に価値はあります!(断言