音楽ダウンロード販売が相変わらず好調らしいです。
2009年アメリカでは音楽販売全体の35%をダウンロード販売が占めており、今後も伸び続けていくと予想されています。日本でも携帯電話を使った着うたフルが人気で、いずれダウンロードが音楽販売の主流になると思われます。
その一方、アマチュア・インディーズ向けの音楽配信サイトの存在感がなくなりつつあるように見えます。
サイトの整理をしていたら、去年の暮れに「MySound」のユーザースペースが終了していたことに気づきました。「NEXTMUSIC」にもつながらないです(閉鎖の噂も)。
訪問者数やダウンロード数を調べたわけじゃないので正確なところはわかりませんが、その他の音楽配信サイトも活況を呈しているという感じではないんじゃないかなという印象を受けました。
アーティストにとっては発表の場が多ければ多いほど有利になるわけで、それは単純に多くの人に聴いてもらえるということ以外にも、配信サイトの数が多ければそれぞれのサイトは独自色を出す方向に向かい、それによって特定の音楽ジャンルに強いサイトや、独自のサービスを提供するサイトがあらわれてくるからです。
そういう面からもアマチュア・インディーズ向けの音楽配信サイトのいくつかがなくなっているという現在の状況は、アーティストにとっては厳しいものであるといえます。簡単に登録でき、プロモーションの場としてのファーストチョイスだったと思うので。
なぜそうなったかを考えると、運営コストの問題もあると思いますが、やはりそこを訪れるリスナーの数と無関係ではないと思います。
YouTubeなどで膨大な曲を簡単に映像つきで聴けるようになった今、ネットを巡回して、あえてアマチュアやインディーズの曲を音楽配信サイトで探し求めるようなリスナーが減っているのではないでしょうか。
ではアマチュアアーティストはどのように活動していけばいいのかというと、結局は少しでも多くの人が集まっているところに投稿し、プロモーションしていくしかないのだと思います。
今だったら「MySpace」と「YouTube」があげられます。どちらもストリーミングで、リスナーが音楽ファイルをダウンロードして音楽を楽しむという配信サイトではないのですが、膨大な数のユーザーがいます。
音だけでは聴いてもらえないなら映像と組み合わせるとか、人気のある曲のカバーをのせて訪問者を増やすとか(どちらもカバー曲はOK。原曲の音源を使うのはNG)、SNS機能を利用して横のつながりを強化してライブの動員につなげるとか、今の環境でもできることはたくさんありそうです。
まあ身もふたもないことをいえば、結局は曲次第なわけで、今の状況でもひと昔前と比べれば格段に発表の場は増えているわけですし、いい曲を作っていればそれに対する反応は必ず返ってくると思います。